コーチングは相手の「やる気」や「能力」を引き出し、その人が目指すゴールに向けて
自発的に行動することをサポートするコミュニケーションスキルです。
コーチングとは?
コーチングは知識やスキル、やり方や模範解答を一方的に教え与えるのではなく、相手の中にある「やる気や能力、アイディアや可能性、行動力」などを引き出し、自分で考え行動する「自発性」を促すコミュニケーションスキルです。相手が目指すゴール(目標達成)に向けてサポートするのがコーチの役割です。
コーチは「クライアントには無限の可能性があり、夢や目標達成に必要なものはすべて持っている」ということを100%信じて相手の話を最後まで否定せずにとことん聴きます。人は自分が話した言葉を自分の耳で聴くことで、新たな発見や気づきが生まれ、自発的に動き出したくなります。だからこそ、最後まで否定せず、遮らず、評価せずに聴いてもらうこと、つまりコーチングを受けることが重要なのです。
また、コーチは未来の可能性を引き出すために相手の視野を広げ、視座を高めるために様々な視点から質問をします。その結果、本人の中に「これはできるかもしれない」「これならやってみてもいいかもしれない」という前向きな気持ちが生まれ、「やってみたい」という「欲求」が「やる!」という「行動への決意=コミットメント」が生まれます。
人は他人からの指示・命令されることが嫌いです。むしろ自分の中から湧き出てきた「イキイキ・ワクワクする動き出したくなる気持ち」こそ次の目標に向かって積極的に行動するエネルギーとなります。
コーチングは安心して何でも話し合えるという信頼関係の上に成り立ちます。
相手の心を開き、指示待ち人間から自分で考え自分で動く自立型の人材に育てる上で欠かせないコミュニケーションスキルなのです。
コーチングを日々実践することで
誰でもこのような課題が解決できます
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部下が自分から動いてくれず困っている
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部下のやる気を引き出す声掛けや、関わり方が分からない
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伝えたいことが、何故かうまく伝わらない
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風通しの良い活気がある職場にしたいが、マンネリ化している
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社員は失敗を恐れて新たなことにチャレンジしない
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優秀な人材ほど、退職していく……
コーチングとティーチングの両方のメリットを活かすことで
さらに組織を活性化させましょう
企業における事例(学校や家庭にも置き換えられます)
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ティーチングのキーワードは「与える」です。上司(指導者)が持っている「模範解答=知識やスキル、ノウハウ」を教え与えることは基本を学ぶ上で大変重要です。しかし、上司が持っているものしか与えていないので、自分を超えるような人材を育てることはできません。また、ティーチングは一方的なコミュニケーションになりがちで、優劣で評価される場面が多くなります。その結果、部下は失敗を恐れて次第に受け身(指示待ち)になり、模範解答を欲しがる(依存する)ようになります。
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コーチングのキーワードは「引き出す」です。コーチングは何でも安心して話せる環境(信頼関係)のもとで、上司が部下の「やる気や能力、可能性や自発性」を引き出し、行動に繋がることをサポートする双方向のコミュニケーションです。
部下は自分が囚われているパラダイム(固定観念・思い込み・刷り込み)に気づき、幅広い視点で物事を捉えられるようになります。その結果、自分の潜在能力や可能性を信じて自らチャレンジする人に成長します。
知識や経験が少ない相手に対する基本的な教育指導や緊急事態にはティーチングが機能し、日頃の人間関係づくりや信頼関係の構築にはコーチンが機能します。
コミュニケーションのバリエーションを増やし、相手や組織の状況に合わせて臨機応変に活用することで人と組織が成長し、目標達成に向けて動きだします。
宙が考える
コーチングに求められる4つのスキル
コミュニケーションの基本「聴くスキル」
「3つのきく」とは?
コミュニケーションには様々なスキルがあり、コーチングの場合は100以上あると言われています。
その中で特に重要なのが相手の話を「聴く」スキルです。
人の話のきき方には3種類あります。皆さんはその違いをご存じでしょうか?
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「聞く」
このコミュニケーションの主人公は
聞き手(自分)相手の話を特に意識せずになんとなく聞くことで「ながら聞き」が代表的です。
「パソコンを打ちながら・・・」「ほかのことを考えながら・・・」など、自分にとって重要なこと(知りたいこと)だけを聞き、関心のないことは聞き流すようなきき方です。 -
「訊く」
このコミュニケーションの主人公は
訊き手(自分)自分が知りたいことやわからないことを相手に「尋ねる」きき方です。
まだ相手が話をしているのに途中で遮って質問をしてしまいます。
これが繰り返されると詰問やQ&Aになってしまいます。 -
「聴く(傾聴)」
このコミュニケーションの主人公
話し手(相手)相手の気持ちや、まだ言葉になっていない相手の感情までも積極的に理解しようと意識を集中して聴く姿勢のことで「傾聴」することです。
相手が話しやすいと感じる雰囲気の中で、相手の表情や言葉づかい、声のトーンや息遣いなど様々な情報をと入れながら相手のペースに合わせてすべてを受け取るきき方です。
コミュニケーションの基本「伝えるスキル」
「アイメッセージ」の伝え方とは?
コミュニケーションは双方向。だからこそ、自分が伝えたいことを「相手に伝わるように伝えるスキル」が重要です。
日本語は「主語」を省略することが多いのですが、メッセージの主語を変えることで相手に配慮しながらも自分の正直な気持ちを伝えることができるようになります。
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アイメッセージとは?
「私はこう思いますが、あなたはどう思いますか」という伝え方です。
「私=I」を主語にするメッセージで「アイメッセージ」と呼んでいます。メリット相手とは対等な関係。比較的冷静で、ニュートラルな状態で話が出来る。
自分の偽らない正直な気持ちが伝わる。答えは自由に選べ、考える余裕がある。
お互いの存在と立場を尊重するので、信頼関係が築かれる。
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ユーメッセージとは?
「〇〇しなさい!」と威圧的で感情的な伝え方です。
「あなた=you」を主語にするメッセージで「ユーメッセージ」と呼んでいます。
デメリット相手とは上下関係になりやすい。感情的で怒りや抵抗、反抗心が芽生える。
指示、命令、評価に対して、答えはYESかNO、考える余裕がない。
立場や力で相手を動かそうとするので、敵対心と反抗心が芽生える。
上司として部下の成長を願い、自ら考えて行動する人材になってもらうためにアイメッセージを活用しましょう。
コミュニケーションの基本「承認するスキル」
仕事をしていて一番つらいことの一つは「誰にも認めてもらえないこと」です。自分の仕事への取組みや結果を「上司や周りの人が認めてくれている」と感じることで「自己肯定感」が高まり、さらに積極的に仕事に取り組む「意欲」や「自主的な行動力」が芽生えます。
「4つの承認」とは?
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存在そのものを認める
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努力やプロセス、
言動を認める -
小さな変化や成長を認める
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成果、結果を認める
事実に基づいて自分が感じた正直な気持ち(本当のこと)をその場でタイミングよく具体的に心を込めて伝える「I=愛メッセージ」です。
成果が出た時だけ認めるのではなく、日頃から部下の長所を見つけて承認しましょう。
コミュニケーションの基本「質問するスキル」
数あるコーチングスキルの中で、特にコーチ力が問われるのが「質問」するスキルです。
バリエーション豊かで上質な「質問=問い」は部下が自分で考える習慣が身につくだけではなく、部下の課題解決に役立つ情報やアイディア、やる気や行動力を引き出し、部下の成長を促すことになります。
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黙らせる 質問
「なぜ、こんなミスをしたんだ!?」「どうして報告しなかったんだ!?」
「why+過去形」の表現は疑問文のように聞こえますが、実は相手を委縮させ責任を迫る否定文です。
相手を責めて黙らせているだけで、「謝罪」や、「言い訳」しか出てきません。次にどのようにすればリカバリーできるのか、自分で考えるきっかけを奪っています。また口調や表情が厳しくなると「詰問」になり、部下の自己否定感を強めるだけで信頼関係は築けません。 -
引き出す 質問
「失敗した原因は何だろう?」「どうやったら上手くいくと思う?」「この経験から学んだことは何?」
「what?」「how?」を活用することで、潜在的な問題や課題にフォーカスを当て、様々な角度から前向きに改善策を考えることに繋がります。また、YES/Noで答えられる「YES/No」クエスチョンに頼るのではなく、相手が自由に答えられる「オープンクエスチョン」を効果的に活用することで、新しい気付きや発見に繋がります。何よりも上司と一緒に考えることが楽しくなりお互いの信頼関係も深まります。
宙がご提案する
コーチングのメニュー
宙がご提案するコーチングメニューはすべて「オーダーメイド」です。
「社員の意識改革に活用したい」「管理職のコミュニケーションスキルを高めたい」「部下のやる気を引き出したい」「ティーチングの組織風土をコーチングの組織風土に変えたい」「部下との1対1の面談(1on1ミーティング)の効果を上げたい」「コーチングで女性の活躍推進を推し進めたい」「マネジメントスキルとしてコーチングを学びたい」等々、コーチングの研修やセミナー、講演に関するご要望は様々です。
誰が、何のために(目的)、どのようなやり方(方法)で、いつまでに(期間)どの程度のレベルのコーチングを身に着けたいのか……これらの内容を事前に十分にヒアリングをさせて頂いたうえで、ジャストフィットするオリジナルメニューをご提案しています。
部下のやる気を引きし結果を出すコーチングスキル
マネジメント力を高めるコーチング
1on1ミーティングに活かすコーチングスキル 他
しかし、ただ「やる気を出して!」といっても相手のやる気は出てきません。相手が「やる気」になるポイントは人それぞれ、百人百様でみんな違います。
だからこそワンパターンのコミュニケーションではやる気は引き出せないのです。
部下のやる気を引き出すには、一人一人の部下に関心を持ち、様々な角度からよく観察すると同時に、コミュニケーションの機会を増やすことで、その人の「やる気のポイント」を見つけ出す努力と根気が必要です。
・人は扱われたように育ちます。
・人は自分の話を聴いてくれる人の話であれば聴きたいと思います。
・すべての経験が素晴らしい財産としてその人の中に眠っています。
相手との信頼関係を築き、その素晴らしい財産=リソースに気づかせてあげることがコーチの役割です。
相手を勇気づけ励ます温かなコミュニケーションで、そっと背中を押してあげるサポートスキルがコーチングであり、人を育てる立場にいる人たちが手に入れて活用していただきたいスキルです。